Out of Time

夜の終わりを告げる始発の電車が動き
街中が目を覚ます頃朝帰りもできず
そのまま職場に向かう女達は口を閉じたまま
夕べの愛の雫と罪の意識を体に感じて
身支度をする
後腐れの無い恋を約束させた俺と
二度とは寝てくれないのかい
トイレで化粧を直し
香水で汗を消していつもの顔に
他人の二人に戻り別々のビルに消える
いつもの朝に言葉もなく戻っていく
夜の終わりを告げる始発の電車が動き
街中が目を覚ます頃灰皿に目を落とし
煙で心の中をボヤかして逃げるつもりだろう
金持ちをつかまえて貞淑を装えば騙される
バカもいるだろう 幸せを決めつけて
自分をはめ込んでいく哀れな女を見せないで

written by H.Shirahama